研究紹介

ストレスチェックに基づく休職等予測モデルの作成およびそれに関連する解析

 

ストレスチェックの有用性を検証します

~全国の大学のデータの集約にご理解を~

 

労働者のうつ病や自殺を防止するため、ストレスの状態を確認して未病の段階で対策を講ずるこ とができるよう、平成28年度から常時雇用される教職員に対してストレスチェックが義務づけられま した。国家レベルの大きな施策ですが、その有用性はまだ確認されていません。

そこで、全国の大学の産業医が協力して、ストレスチェックがその後の在職死亡や休職とどのよう に関連しているのかを検証することになりました(「ストレスチェックに基づく休職等予測モデルの 作成およびそれに関連する解析」)。労働安全衛生法下の労働安全衛生規則では、産業医の職 務として労働者の健康障害の再発を防止するための調査を行うことになっていますが、個々の大 学では統計解析に足る例数に達しないため、全国レベルでデータを集約して科学的な手法を用 いて解析するものです。

調査の対象者は病気休職等を来した教職員とその方に性や年齢などを対応させてランダムに抽 出した健常職員(両者合わせて各大学で数人~数十人程度)です。この方々の直近のストレスチ ェック(厚生労働省研究班が開発した『職業性ストレス簡易調査票』(57項目)および健康診断の データ(労働安全衛生法施行規則に記載された法定項目)を氏名や職員番号、部局名など個人 が特定できる部分を削除して京都大学の健康科学センターに送付します。なお、調査対象とするス トレスチェック等は2016~2018年度、休職等は2016~2019年度、また、データの収集期間は倫理 委員会の承認日から2020年度末までです。

個人が特定できる部分を削除するため個々のデータが誰のものか全くわからない状態となり、対 象者のプライバシーが侵害されることはなく、また「個人情報の保護に関する法律」「独立行政法 人等の保有する個人情報の保護に関する法律」ならびに「人を対象とした医学系研究に関する 倫理指針」に抵触することもありません。なお、本調査は京都大学医の倫理委員会の審査を受 け、京都大学および各参加大学の長の承認を受けて実施されます。

法定業務として行うストレスチェックの意義を科学的に検証することで、その実施根拠が明確にな るとともに、結果の有効活用が進む可能性があります。ご理解をお願いいたします。

なお、各大学内で調査を行うことは法律で定められた産業医の業務ですが、全国レベルで集約し て解析することは医学研究に該当すると思われるため、もし差し支えがあれば、データを全国集 計に提供しないこともできます。その際は2019年3月末日までに本学の産業医にお申し出くださ い。

平成30年3月14日

ストレスチェックに基づく休職等予測モデルの作成およびそれに関連する解析

代表者 京都大学環境安全保健機構附属健康科学センター長 京都大学総括産業医

川村 孝

連絡先:(メール)hoken-project@umin.ac.jp (電話)075-753-2435

 

ストレスチェック研究情報公開文書